首の痛み
首の痛み
症例2
患者
40代 女性
症状
左首から背中に掛けての痛み。
特に首を動かしたときに、背中(肩甲骨の内側)が痛い。
以前から肩こりはひどく、特に仕事(デスクワーク)を始めてから、更に感じるようになった。
数年前までは、手に違和感(しびれ?)があったが今は感じることは無くなった。
それでも、首を動かした時、首に疲れを感じた時の違和感、痛みが残っている。
整形外科へ数回行ったものの「湿布を渡されただけで症状が改善する様子はない」と仕事への影響を心配してか、落胆気味な様子。
寝違いのように、極端に動かせないという状態ではなく、少しずつ痛みは落ち着いてきている気はするが「(首を)動かしたときの背中の痛みが気になる」とのこと。

いわゆる「首からきている」と言うもの。
病名で言えば、「頚椎症」(けいついしょう)の関連痛型と言われるもので、病院でもそれらしいことを言われたとのこと。
痛みの原因となる場所とは違う場所に感じる痛みが関連痛。
頚椎症の関連痛型では、痛みのでる場所に特徴があります。それは、肩や背中に痛みがあっても、その原因が首にあるというもの。
7つある首の骨の関節の上から数えて5~6番目の頚椎の関節もしくは椎間板(ついかんばん)と言われる関節のクッションが少し傷付くことが原因となって痛みが出ていると考えられています。
治療
もともと肩こり症ということもあり、肩から背中に触れてみると筋肉の張りが強い。
首から肩に掛けてお灸をした後、頚椎の5~6番目の間の関節に鍼で施術。
すると施術後「痛みが半分くらいに軽減した」とのこと。
その後、首から肩にかけて強張っている筋肉に対して施術することで「だいぶ楽になった」とのことなので、様子をみてもらうことに。
まとめ・術後録
痛みのある場所だけでなく、その原因となる場所に着目して施術したことで成果が上がった。
このように、痛む場所と原因の場所が別ということは案外多く、痛みのあるところだけに着目した施術では満足行く結果が得ずらいようです。
原因を見極め、その症状を軽減させる効果のあるツボを選ぶようにすると、的確に症状を軽減できることが多いです。

話を伺っていると、相当仕事にストレスを感じている様子。
「仕事を辞めれば楽になるのは分かっているのだけれど。。。なかなかゆっくりも出来なくて。。。」
あまりにも忙しい日常に悲鳴を上げた体は、心の余裕も無くしてしまいがちです。
分かっていても確保できない「ゆったりした時間」を、鍼灸を通じて感じて頂くのも、施術のひとつと心がけています。
症例1
患者
30代 女性
症状・経過
左首の痛み。
仕事柄首の左で電話の受話器を挟んでパソコンを扱う体勢が多く、左を向く事と左に首を傾げるのが辛い。

治療
首から肩の筋肉の状態を確認すると、所々筋肉の硬さ、コリがある状態。
この所々の筋肉のコリが動きを邪魔しているので、筋肉を動かしやすくすることに主眼を置いて施術。
1回目の施術後、動きを確認すると、「動かしやすくなったが、まだ引っ掛かる感じがする」との事。
2回目施術の対象の筋肉を変え、動き痛みの改善を図ると、引っ掛かり感が無くなり、動かしやすくなる。全体に身体が楽になったとの感想。
2回の施術で、大幅に動かせられる範囲と痛みが改善した。
まとめ・術後録
パソコンを扱う仕事では、首や肩こりを伴うことが多く、不快な症状が起こりやすい。
首のコリは、頭痛やめまい、吐き気など伴うこともあり、日頃から軟らかくしたいところ。
日頃の仕事の影響からの症状であったが、ポイントとした筋肉が緩むことで、少ない施術の回数で改善した。
首を傾ける筋肉と、回す筋肉のポイントになる部分の硬さを、治療ポイントとしたことが功を奏して、少ない回数の施術で改善したものと思われる。