荒川区にある鍼灸マッサージ院。日比谷線三ノ輪駅から徒歩3分の夫婦2人で営む小さな鍼灸マッサージ院です。

肩こり

肩こり

症例2

患者

60代 男性

症状・経過

右肩コリ、痛み。ツボで言う所の「肩外ユ」(けんがいゆ)と言うツボ周辺。

画像の説明

仕事柄、建築現場で同じ体勢でドリル(?)を使うことが多く、疲れるといつも同じ所が痛くなってくる。肩を回すとゴリゴリ音がする。

肩こりを訴える方で、この「肩外ユ」付近の痛みを訴える方は非常に多く、代表的な肩こりポイント。
慢性的な痛みでは、肩を回すとゴリゴリ音がするという方も多いのも特徴。
このゴリゴリ、皆さん同じ所で鳴るかと言うと、鳴り易い場所があるようです。

代表的なのは、「肩の関節の奥のほう」「肩の外側」「背中の上のほう」と言う方がほとんど。

この症例の男性の方も「肩を回すと背中の上のほうの肩がゴリゴリする」との訴え。
ちょうど痛みのある場所と一致する所。

この痛みのある「肩外ユ」と言うツボの場所は、首と肩甲骨をつなぐ筋肉・肩甲挙筋(けんこうきょきん)が、肩甲骨に付着する所にあるツボ。

画像の説明

そもそも肩甲挙筋は、首が肩を引き上げてくれていて、重くぶら下がる腕をつなぎとめる役割の筋肉なので、常にストレスが掛かっていて炎症が起きやすい所なのです。

この炎症、医学的に名前が付いていて「肩甲骨内上角滑液包炎」(けんこうこつ ないじょうかく かつえきほうえん)と言います。
肩甲骨の内側の上にある滑液包(かつえきほう)の炎症。

滑液包とは、骨と筋肉が、あまりこすれ合って炎症が起こらない様にするための、液体の入ったクッション。

この滑液包の炎症が慢性化すると、ゴリゴリ音が鳴りやすくなるのも特徴。

この方の肩周りを良く見てみると、肩周り全体の筋肉の緊張に加え「肩外ユ」の所が、小さい水枕を押したようなポチャポチャした感じがする。
このポチャポチャも「肩甲骨内上角滑液包炎」の特徴の一つ。

治療

今までの経験上「運動鍼」(うんどうしん)と言う方法が良く効効くことが多いです。

緊張して強張った肩甲挙筋に対して鍼をした状態で、肩を動かしてもらったところ、「5割方痛みが消えた」との事。

一箇所「ここが辛い!」と感じていても、実は周りの筋肉の状態もあまり良くないという事がほとんどなので、肩周り全体を施術して終了。

その後、「痛みはだいぶ無くなったが、重さが残る。」との事なので、肩周りだけでなく体全体の調子を整えるように、定期的に施術。

今現在、2ヶ月の間に5回の施術で「重くなるけれども、以前の状態とはまったく違う」と言って頂けるまでに改善。

まとめ・術後録

特徴的な所見のおかげで、ポイントを絞れた施術で、少ない回数で改善できました。

この方もそうでしたが。。。痛みが消えると重さに変わります。その重さが消えると、本当の意味での‘楽’になるようです。

症例1

患者

30代 男性

症状・経過

「左肩の一箇所の奥のほうが、とにかく辛い」数年前からこのような症状が出始め、疲れが溜まると頭痛までしてくるとのこと。

身体の疲れがなかなか取れなく、特に左の肩が辛い。
仕事も1日中パソコンに向き合っているので目も疲れる。

お風呂で温まるようにしても、ストレッチしても職場の近くのマッサージ店へ通っているが楽にならず。
病院で、注射をすると一時楽になるが、結局また戻ってしまう。

治療

身体の状態を見てみると、手足が冷えて冷たい。本人曰く「それほど気にしたことは無い」ということで、自覚症状はあまりない様子。
首から肩、背骨の横の筋肉(脊柱起立筋)に沿って強い緊張があり、他覚症状としては十分反応が見られる。

特に天窓(てんそう)と言われるツボを押すと、ちょうど辛いところに響く。
天窓は、首から出た神経が首の横を通過して、肩に伸びる途中にあるツボ。この首から出た神経が何らかの原因で、興奮すると肩の筋肉がこりやすくなり、天窓に反応が出る事がある。

画像の説明

まずは、痛みを抑えることを主眼に置いて、天窓周囲へ施術。針がツボに届いた瞬間「そこそこ」と言われるような感覚が出現し、7割方楽になる。

体全体の状態は、冷えも強く、筋肉の緊張も強い。左の肩こりは身体の冷えも強く関係すると考え、全体に暖かいお灸を施術。
すると、手が温まり「血が通った感じがする」とのこと。

施術後の感想は「おおむね楽になった。」

その後月に2~3度来院され、一番辛かった時のような痛みは出ないが、疲れてくると重くなるので、酷くならないために治療を重ねている。

まとめ・術後録

肩こりは、肩の筋肉のこわばりだけが原因と言うわけではなく、周りの筋肉や神経が原因で凝ることも多いようです。

肩の筋肉への施術だけでは、緩まないことも多く、今回首のツボ周囲のツボへの施術が功を奏したと思われます。

その後定期的に通われて、疲れても以前のような辛さがないようなので、役に立てて「ホッ」っとしています。

肩こりは腰痛と並んで国民病ともいえる不快な症状ですが、肩こりを、ただの筋肉の張りと馬鹿にすること、なかれです。

肩がこるために引き起こされる2次的な症状。。。頭痛や目の奥の痛みなどが出ることも、しばしば見受けられます。

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